日本地震学会強震動委員会 第35回研究会のお知らせ

 強震動委員会では,強震動研究の成果をより効果的に社会に役立てるための手がかりをつかむことを目的として,研究成果が社会でどのように活用されているかを知り,また,関連分野における最新の研究を学ぶため,強震動研究会を開催しております.

このたび,以下の通り研究会を実施することが決定しましたのでお知らせ致します.今回は,「京大変人講座」等で知られる酒井敏先生に講師を依頼し,分野に縛られない広い知見でご講演いただく予定です.日本地震学会会員・非会員に限らずどなたでも参加できます.どうぞ奮ってご参加下さいますよう,お願い申し上げます.

【第35回研究会の概要】
日時:2019年9月15日(日) 講演18:30-19:30 (開場18:00)
場所:京都市左京区北白川追分町
京都大学理学研究科6号館303号室(吉田キャンパス北部構内)
参加費:無料,登録:不要

講師:酒井敏氏(京都大学人間・環境学研究科)
講演題目: 研究、楽しいですか?

概要:研究は「役に立つ」べきでしょうか?研究者なら「いつか、何かの役に立つ」と信じていると思います.でも「今、役に立つか?」「何の役に立つのか?」と言われても困ります.それは、研究している本人にもわかりません.では、わからないのに、なぜ今、その研究をしているのでしょうか?好奇心があるから?
 好奇心は犬や猫でも持っています.彼らは「役に立つか」ということは考えていないでしょう.人間を含め多くの生物が好奇心を持ち、そのような生物が生き延びているということは、好奇心は生物の生存に必要不可欠なものではないかと思います.その好奇心が満たされた時、我々の脳はご褒美として快楽物質を出し、我々は「楽しい」と感じるように仕組まれているのではないでしょうか?
 そうだとするならば、研究の価値は「楽しいかどうか」で決めるべきでしょう.「役に立つかどうか」で判断しようとすることは、生物としての本能をゆがめ、生物としての生存を脅かすことになるのではないかと心配します.


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