2012年度 強震動委員会議事録


第85回強震動委員会議事録

日時:2012年5月20日(日) 12:30~13:30
場所:幕張メッセ304号室
出席者(敬称略):香川(委員長),青井,岩田,植竹,大堀,隈元,纐纈,司,芝,竹中,津田,中原,畑山,久田,干場,堀川,松崎,宮腰,盛川,山中,横井(以上委員),西沢(以上オブザーバ)

資料
85-0 議事次第
85-1 第84回強震動委員会議事録
85-2 平成24年度強震動委員会名簿
85-3 調査班A報告
85-4 調査班B報告
85-5 調査班C報告


議題:
1.今年度の活動体制について
 新たに委員となった、津田委員と中原委員から自己紹介があった。
 活動体制は、従前どおり調査班A、B、Cの3班体制とし、活動内容も基本的にこれまでのものとすることが確認された。
 新委員にあっては所属希望調査班を、既往委員のなかで所属する調査班を変更することを希望する場合にはその旨を、活動内容について意見がある場合はその意見を5月31日までに香川委員長に連絡することとした。
 これらの希望及び意見に基づいて、今年度の活動体制、活動内容を次回委員会において確定することとした。

2.各調査班からの報告
■調査班A
資料85-3により、干場班長から、今次連合大会に向けて大会企画委員会と共同提案し、実施されることとなった「2011年東北地方太平洋沖地震の強震動と地震動災害」セッションの内容(招待講演者、発表数等)についての報告があった。
調査班Aにおいては、日本地震学会秋季大会頃の締切りに向けて、次年度連合大会特別セッション提案の準備作業を開始することとなった。
■調査班B
資料85-4により、隈元班長から、今秋開催予定の第12回「強震動予測−その基礎と応用」講習会における講習内容について現在あがっている案及び作業スケジュール案の説明があった。
 議論の結果、地震動予測波形の作成方法に関する講習を実施することを軸として、今後調査班Bにおいて検討を進めていくこととなった。その際、実習を盛り込むことができないかということにつても検討することとされた。
 議論においては、この他に、強震動予測結果の構造物設計実務における利用のされ方、強震動ハザード評価、連動型巨大地震の強震動予測手法と中央防災会議等から出される結果の解説などを講習内容としてはどうかとの提案もあった。

■調査班C
資料85-5により、宮腰班長から、今年の日本地震学会秋季大会(函館市)に合わせて同地で開催することを計画していた強震動委員会研究会について、予定していた日に学会主催の特別シンポジウムが開催されることになったことから、研究会の開催は取りやめることが提案され、了承された。
今年度の研究会は、1月頃に開催予定の強震動委員会の時、1回開催することとされた。
次回8月頃に開催予定の強震動委員会の時に研究会を開催しないことについて、学会NLでの告知が間に合わないことが理由の一つになるとの意見もあったが、現在は、学会メールニュースなどによる情報提供も確立していることなどから、今後は学会NLでの告知が間に合わないことは理由にしなくてもよいのではないかとの意見もあった。

3.学会内外からの報告
【理事会等報告】
岩田委員から次の報告があった。
・今年の日本地震学会秋季大会(函館市)では、学会主催の特別シンポジウムが開催されることになったこと及びそれに向けて仮題募集が行われたこと。
・5月22日に総会が行われること、主な議題は昨年度の活動および決算報告であること。
・昨年の日本地震学会秋季大会(静岡市)での特別シンポジウム「地震学の今を問う」の開催を受けて募集された意見論文が学会のHPに掲載されたこと。
・現在、科学技術・学術審議会で審議中の「地震及び火山噴火予知のための観測研究計画の見直しについて」に対するパブリックコメントの募集が行われており、地震・火山噴火予知研究協議会(東京大学地震研究所)が日本地震学会会員に向けて、意見提案の呼びかけを行ったこと。
・現在、理事会では、「地震」掲載論文数と会員数の減少が問題になっていること。
【他委員会関係】
畑山委員から、「地震」編集委員会の活動について次のことが紹介された。
・次号(第64巻第4号)が近々刊行されること及びその掲載予定論文数。
・現在、投稿規定の改定(編集委員会への掲載取り消し権の付与)が検討されていること。
・昨年の特別シンポジウム「地震学の今を問う」の開催を受けて募集された意見論文を「地震」に掲載することの是非。
 堀川委員から、EPSの編集・刊行方針の変更が検討されていることが紹介された。
【他学協会関係】

(日本地震工学会)
久田委員より、4年後の第16回世界地震工学会議を日本に招致しようという動きがあることが紹介された。これより招致活動が行われ、今秋の第15回世界地震工学会議(ポルトガル・リスボン市)で4年後の開催地が決定されるとのこと。

3.その他
・次回委員会は8月1日の午後に、都内で開催することとした。
・次回より、委員会開催案内を強震動委員会のHPに掲載することとした。

以上

注)日本地震学会ニュースレターには、イタリック体の部分を省略して掲載しています。


第86回強震動委員会議事録

日時:2012年8月1日(水) 16:00~18:00
場所:東京大学地震研究所事務会議室A
出席者(敬称略):香川(委員長),青井,岩田,植竹,川崎,纐纈,司,芝,竹中,津田,中原,畑山,干場,松崎,宮腰(以上委員)

資料
86-0 議事次第
86-1 平成24年度日本地震学会強震動委員会活動体制
86-2 調査班A報告
86-3 B班打合せ資料
86-4 資料(C班)

議題:
1.今年度の活動体制について
 調査班Aの班長を中原委員が,調査班Bの班長を津田委員が務めることとなった.他の委員から所属する調査班を異動したい旨の希望はなく,従前の班分けで活動することとなった.

2.各調査班からの報告
■調査班A
 資料86-2により,干場前班長から,今年の日本地球惑星科学連合大会において開かれた「2011年東北地方太平洋沖地震の強震動と地震動災害」セッション(日本地震学会大会企画委員会と強震動委員会が共同提案したもの)の結果及びその概要が学会NL7月号に掲載されたことが報告された.
 また,来年の連合大会に向けてのセッション提案(〆切りは学会秋季大会直後の10月22日)に関する検討状況が説明された.議論の結果,①巨大地震の強震動予測や巨大地震による災害(津波も含む)をテーマとするセッションを提案する方向で検討を進める,②共同提案母体として,学会大会企画委員会に加わってもらうことを検討することとなった.
■調査班B
 資料86-3により,津田新班長から,今秋開催予定の第12回「強震動予測−その基礎と応用」講習会の講習内容,講師,時間割に関する案及び準備状況の説明があった.テーマは,理論的手法による地震動予測波形の作成方法及び予測波形と構造物設計の関係に関することとし,新たな取組みとして講習内容に実習(差分法を用いた理論地震動計算に関するもの)を採り入れることとなった.受講者の募集人数は,実習を行うことを考慮し,30名程度とすることとなった.
 今後これらの方針のもと,調査班Bにおいて,広報を適切な時期に実施することに留意しつつ準備を進めていくこととなった.
 また,昨年度及び一昨年度の本講習会は日本活断層学会を共催団体とし,同学会の会員は日本地震学会会員と同じ参加費で受講できるようにしてきたところであるが,次回は日本活断層学会に加えて日本地震工学会にも共催団体になってもらい,参加費についても同様の措置を講じることができるよう,香川委員長において関係組織と協議・調整していくこととなった.
 なお,議論において出された主な意見は次のとおり.
*理論的手法による地震動予測波形の作成方法が講習内容なのであるから,長周期地震動が対象であることを明示的にしたほうがよい.
*実習を円滑に行うには,ティーチングアシスタント,ネットワークアクセス,十分な電気コンセントの口と電源の容量を確認することが必要.
*講習会案内文作成に当たっては,この講習会を受講することによって,何がどこまでできる(わかる)ようになるかについて誤解を招かないような書きぶりとすることに留意したほうがよい.
*原案では実習に当てる時間を3時間半としているが,2時間半程度とするのが適当.


■調査班C
 資料86-4により,宮腰班長から,来年1月又は2月に予定されている強震動委員会の後に開催することとされている研究会の内容についての提案があった.
 議論の結果,テーマは津波堆積物調査に関するものとし,講師をお願いする方については引き続き調査班Cにおいて検討することとなった

3.学会内外からの報告
【理事会等報告】
 香川委員長から次の報告があった.
*現在,理事会では,「地震」掲載論文数の減少,会員数の減少が問題になっていること,学会内部での研究に関する議論の機会を増やすことの必要性,他学協会との連携の必要性,県単位支部の設置,委員会構成の見直し,表彰対象を研究論文のみとしていることの是非等が議論されていること.
*これらの問題意識,議論を踏まえ,アクションプランの作成作業が進められつつあること.
*EPSをオープンジャーナル化する検討が進められていること.
*来年の学会秋季大会の開催地は横浜市となったこと


【他学協会関係】
 香川委員長から次の情報提供があった.
*日本地球惑星科学連合において英文雑誌を作る動きがあること.
*来年はJohn Milne博士没後100年に当たる年であることから,記念行事の開催が英国現地やIASPEIをはじめ日本地震工学会などで計画されていること.

4.その他
*今後,委員間のメール連絡はasahi-netで用意されるML(学会の他委員会でも使用されているもの)を使用することとなった.
*強震動委員会のHPの管理は引き続き芝委員にお願いすることとなった.
*次回委員会は学会秋季大会期間中に開催することとした.

以上

注)日本地震学会ニュースレターには,イタリック体の部分を省略して掲載しています.


第87回強震動委員会議事録

日時:2012年10月18日(木) 12:25~13:10
場所:函館市民会館3階小ホール
出席者(敬称略):香川(委員長),青井,岩田,植竹,川崎,纐纈,司,芝,竹中,武村,津田,中原,畑山,干場,堀川,松島,宮腰,盛川,山中,横井(以上委員)

資料
87-1 調査班A報告
87-2 B班打合せ資料
87-3 資料(C班)
87-4 強震動講習会GMS実習の構成案

議題:
1.各調査班からの報告等
■調査班A
 資料87-1により,中原班長から,来年の日本地球惑星科学連合大会において「南海トラフなどの巨大地震の強震動・津波予測」と題するセッションを設けることを,強震動委員会と日本地震学会大会企画委員会が共同で提案するとの案及びセッション内容の文案が示され,文案については一部字句の変更を経て,両案了承された.コンビーナは,強震動委員会から中原班長が,大会企画委員会から藤井雄士郎氏がつとめることとなった.今後A班においては,招待講演者2~3名を選び,年内に発表を依頼できるよう検討を進めることとなった.なお,セッション提案書の提出期限は10月26日(金)とのこと.

■調査班B
 資料87-2により,津田班長から,12月11日(火)に東京工業大学田町キャンパスで予定されている第12回「強震動予測−その基礎と応用」講習会(差分法を用いた理論地震動計算に関する実習を含む)の準備状況及び受講申込み状況に関する報告があった.受講希望者52人,当日の受講定員は36で,現在16人の方がキャンセル待ちの状態.キャンセル待ちの方の中には,受講できなくてもテキストの頒布を希望される方がおり,これらの方には3000円でテキスト(カラーPDFファイルへのアクセス権を含む)を,講習会終了後間をおかずに頒布することとした.キャンセル待ちの方には,10月22日(月)の週に受講できない旨の連絡をすることとなった.B班においては,同じ内容の講習会を来年度の早い時期などに開催することの必要性・可能性について検討することとなった.なお,準備においては,無線LANによるネットワーク(実習中,地下構造モデルをダウンロードする場面で必要となるもの)の構築が可能であるかどうかについて,利用施設と注意深く打ち合わせをする必要があるとの指摘があった.
  続いて,資料87-4により,青井委員から,実習内容の構成案が説明され,了承された.実習中のチュータには,香川委員長,津田班長,芝委員,松島委員,宮腰委員があたるとともに,防災科学技術研究所から数名の応援を受けることとなった.

■調査班C
 資料87-3により,宮腰班長から,次回の強震動委員会の後に開催することとされている研究会においては,産業技術総合研究所活断層・地震研究センターの宍倉正展氏に講師を依頼し,津波堆積物調査に関する研究紹介を行っていただくとの案が示され,了承された.
 なお,研究会における講師には,必要に応じて旅費を支払うことができる(ただし強震動委員会に措置されている予算の範囲内で)ものであることが確認された.

3.その他
 次回委員会期日は1月31日(木)を第一候補,1月29日(火)を第二候補として調整することとなった.

4.学会内外からの報告
【理事会等報告】
 香川委員長から,現在理事会では,「日本地震学会の改革に向けて:行動計画2012」と題する行動計画を策定中であること,行動計画の中には,とりわけ強震動委員会に関係が深いものとして,地震予知検討委員会,普及行事委員会,強震動委員会,広報委員会,学校教育委員会等の各委員会が連携して,「地震学を社会に伝えるワーキンググループ(仮称)」という組織を創設するとの案が含まれているとの報告があった.加えて,今後強震動委員会からこのワーキンググループに2名ほどの参画が求められる可能性があるとの見通しが示された.


以上

注)日本地震学会ニュースレターには,イタリック体の部分を省略して掲載しています.


第88回強震動委員会議事録

日時:2013年1月31日(木) 14:00~15:45
場所:東京大学地震研究所2号館第二会議室
出席者(敬称略):香川(委員長),青井,岩田,植竹,大堀,川崎,司,芝,竹中,津田,中原,畑山,久田,干場,堀川,松崎,松島,宮腰,盛川,横井(以上委員),瀬川(オブザーバ)

資料
88-1 第88回強震動委員会議事次第
88-2 報告事項「強震動委員会平成25年度予算申請」・検討依頼事項「強震動委員会平成25年度事業計画」
88-3 調査班A報告
88-4 強震動予測―その応用と基礎 第12回講習会受講者アンケート結果
87-5 資料(C班)


議題:
1.強震動委員会平成25年度予算及び事業計画について
 資料88-2により,香川委員長から平成25年度の強震動委員会及び強震動講習会に係る予算について,理事会宛てに今年度予算申請時と同様の内容の申請が行われたことが報告された.また,強震動委員会の平成25年度の事業計画について叩き台となる案が示され,各班において検討するよう依頼があった.

2.各調査班からの報告等
■調査班A
資料88-3により,中原班長から,今年の日本地球惑星科学連合大会において「南海トラフなどの巨大地震の強震動・津波予測」と題するセッションを設けることの提案が強震動委員会と日本地震学会大会企画委員会により行われ,採択されたことが報告された.加えて,招待講演として,スパコンを用いた地震動・津波予測の現状と課題についての講演を古村孝志さん(東大大学院情報学環)に依頼し,承諾を得られたことが報告された.中原班長から強震MLで同セッションへの積極的投稿を呼び掛けることとし,各委員に対しても周囲の研究者等に投稿を呼び掛けるよう依頼があった.

■調査班B
資料88-4により,津田班長から,12月11日(火)に東京工業大学田町キャンパスで開催された第12回「強震動予測−その基礎と応用」講習会の受講者アンケートの集計結果が報告され,今回初めての試みとして実施した差分法を用いた理論地震動計算に関する実習については,好評を博したこと等が紹介された.また,平成25年度の講習会については,今年度と同様12月頃に一回開催することとし,講習内容については今後B班において検討することが申し合わされた.

■調査班C
資料88-5により,宮腰班長から,本日の強震動委員会の後,第23回強震動研究会を開催し,産業技術総合研究所活断層・地震研究センターの宍倉正展氏に「古地震・古津波研究からわかること・わからないこと」と題する講演を行っていただくこと,平成25年度は1~2回の研究会を開催することとし,1回目の研究会は10月に横浜市で開催される日本地震学会秋季大会に併せて開催する案が報告された.

3.学会内外からの報告
【理事会等報告】
香川委員長から,次の報告があった.
*昨年の秋季大会で発表された「日本地震学会の改革に向けて:行動計画2012」は,理事会から学会会員に向けて出された文書であり,今後このことを誤解のないようにするため,対外的な説明を行っていく方針になっているとのこと.
*「行動計画2012」で言われている「地震学を社会に伝えるワーキンググループ(仮称)」が近々始動する動きとなっていること,その際,強震動委員会からもメンバーとして加わることが求められると予想されること,ついてはメンバーとして参画することを希望する委員を募ることを予定するとのこと.
*日本地震学会地震予知検討委員会編「地震予知の科学」は改訂せず,重版しないこととなったこと.
*11月29日に日本学術会議主催の学術フォーラム「巨大災害から生命と国土を護る-三十学会からの発信-」が開催され,日本地震学会をはじめ30の学会の会長が発表・議論を行った.
*7月にスウェーデンで開催されるIASPEI総会において,John Milne博士没後100年を記念する特別セッションが開催されること.これに向けて,John Milne博士の遺族が同博士に関するビデオを作成しており,このビデオは日本地震学会秋季大会でも上映されるスペースが設けられることになるとのこと.
*8月24日(土)に地震工学会と共同で,関東地震90周年を記念する一般向けシンポジウムが開催されることとなったこと.

【他委員会等報告】
*堀川委員から,欧文誌EPSについては,冊子体の配付はやめてopen accessとすること,full paperをまったく排除するものではないが,letter中心の雑誌とすること等が報告された.
*香川委員長から,「地震」については,インパクトファクターが付与されるよう編集委員会において検討が進められていることが報告された.
【他学協会等報告】

*1月31日に,日本学術会議地球惑星科学委員会から「地質地盤情報の共有化に向けて-安全・安心な社会構築のための地質地盤情報に関する法整備-」と題する提言が出された.
*活断層学会の「活断層研究」については2008年までのものはJ-STAGEで公表されるようになった.
*8月30日~9月1日に開催される日本建築学会大会の地域交流会では,John Milne博士没後100年を記念する催しが行われる.
*2月15日,日本地震工学会が「東北地方太平洋沖地震の地震動と地盤」に関する国内ワークショップを開催する.
*3月1~2日,東工大Global COE(震災メガリスク軽減の都市地震工学国際拠点)が第10回都市地震工学国際会議を開催する.
*3月13日~14日に土木学会が、3月27~29日に日本建築学会が、それぞれ東日本大震災2周年のシンポジウムを開催する.
*3月11~13日,京大防災研においてInternational Forumが開催される.

4.その他
次回委員会は日本地球惑星科学連合大会の際(強震動関連のセッション開催日)に開催することとなった.

以上

注)日本地震学会ニュースレターには,イタリック体の部分を省略して掲載しています.


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