地球惑星科学関連学会合同大会に関するアンケート報告(2000JAN)Organization

はじめに

 地球惑星科学関連学会合同大会は1999年大会で10回目となり、参加者2000人という大きな大会になりましたが、様々な問題も抱えています。差し迫っての問題は2001年大会をどのように開くか、特に実行委員会(LOC)をどのように構成するかということです。地球惑星科学関連学会連絡会では、それも含めて今後の合同大会のあり方に関する議論を行っています。地震学会でも合同大会のあり方に関して建設的な意見を出していくため、将来検討委員会を中心に議論しています。

 大会・企画委員会ではこの問題に関して会員の意見を広く聞くため、アンケートを実施しました。まず、理事・評議員にはそれぞれのメーリングリストを通じて回答を依頼しました。ニュースレター第4号にはアンケートを掲載し、回答を呼びかけました。さらに、秋季大会会場でも回答を呼びかけ、会場での回答も受け付けました。

 11月26日に締め切られたアンケートには、84名の方々からのご回答をいただきました。ご協力にお礼申し上げます。

 ここではその集計結果を報告します。今回のアンケートの結果を、各方面での議論にご活用いただきたいと思います。

回答者プロフィール(カッコ内が回答者数を表します)

年齢構成 (0)10-19 (13)20-29 (32)30-39 (27)40-49 (9)50-59 (2)60-69 (1)70-
身分 (7)学生 (77)学生以外          

集計結果

【質問1】あなたは現在の合同大会の規模を維持した方がよいと思いますか?

(27)合同大会のメリットを生かすために、規模は維持した方が良い。
(47)運営に支障をきたすような規模になっているので、縮小した方が良い。
(10)その他
(解説)合同大会の規模については、何らかの形で規模を縮小した方が良いという意見が5割強、地球惑星科学の発展にはこの規模を維持することが必要不可欠という意見が3割強あった。

【質問2】規模を維持するとすれば、あなたは運営をどのようにしたら良いと思いますか?

(11)現行のようにLOCの労働奉仕によって費用を抑える。地震学会がLOCを担当するときは労力を提供しても良い。
(53)業者委託を進めるための費用負担増はやむを得ない。
(14)その他
(解説)規模を維持するとすれば、業者委託を進めるための費用負担増はやむを得ないという意見が約7割を占めた。このことから、合同大会の運営がLOCのボランティアではもはや困難であるという状況は認識されているものと考えられる。

【質問3】規模を縮小するとすれば、あなたはどのようにして縮小したら良いと思いますか?

(27)固有セッション的なセッションはなるべくなくして共通セッションのみとする。
(40)合同大会は学会間で共通性の高いシンポジウムに絞って行う。
(15)その他
(解説)規模を縮小する方法としては、学会間で共通性の高いシンポジウムに絞るという意見が約5割で最も多かったが、共通セッションのみとするという意見が約3割、合同大会の開催を数年に1度にするという意見が約2割あった。

【質問4】地震学会会員は以前は春季・秋季2回の地震学会で発表の機会がありました。あなたは年2回の発表の機会は確保すべきだと思いますか?

(37)確保してほしい。
(47)合同大会は該当する共通セッションがある場合に発表する。地震学会としては基本的に年1回確保されていれば良い。
(解説)基本的に年1回確保されていれば良いという意見が5割強、年2回確保してほしいという意見が4割強で、意見が2つに分かれているのが現状である。

【質問5】合同大会に引き続いて、または合同大会とは別に地震学会春季大会を開催しようとすると、費用・会場・地震学会LOCの負担などの問題が出てきます。あなたはこれをどのように考えますか?

(11)費用負担増には応じられないので、会員が順番にLOCを担当するようにして春季大会を開く。自分も地震学会LOCとして労力を提供しても良い。
(15)地震学会も業者委託を進めてLOCの労働奉仕を軽減し、春季大会を開く。そのための費用負担増はやむを得ない。
(44)費用・会場・地震学会LOCの負担などの問題があるので、春は合同大会のみとするのが良い。
(11)その他
(解説)地震学会春季大会の開催は、費用・会場・地震学会LOCの負担などの問題があるので難しいとする意見が5割強を占めるが、春季大会を開くべきという意見も約3割ある。春季大会を開く場合には、費用負担増もやむを得ないとする意見がやや多い。

【質問6】以上を総合的に考えて「●具体案」に示した開催方式案のうち、受け入れられるものはどれですか?

現行の規模を維持する案
(3)大学が回り持ちでLOCを組織し、労働奉仕で費用を抑える(現行方式)
(1)学会間でLOCを組織し、労働奉仕で費用を抑える
(6)大学が回り持ちでLOCを組織するが、業者委託をさらに進める
(16)学会間でLOCを組織し、業者委託をさらに進める

現行よりも規模を縮小する案
(16)固有セッション的なセッションを削るが、地震学会春季大会は開催しない
(3)固有セッション的なセッションを削り、別に地震学会春季大会を開催する
(16)合同大会はシンポジウム形式にし、別に地震学会春季大会を開催する
(23)合同大会は何年かに一度とし、その他の年は地震学会春季大会を開催する

(解説)現行の規模を維持する方式に約3割、規模を縮小する方式に7割の支持があった。規模を縮小する場合には、何らかの形で地震学会春季大会を開催するという意見が多数を占めたが、合同大会の規模を縮小する方式については意見が分かれた。最も多かった意見(3割弱)は、「合同大会は何年かに一度とし、その他の年は地震学会春季大会を開催する」というものであるが、この案に対する支持が飛び抜けて多いわけではない。一方、現状の規模を維持する方式として支持が多かった(約2割)のは、「LOCは学会間で組織して業者委託をさらに進める」というものであった。

【質問7】その他、合同大会のあり方に関してご意見がありましたらお書き下さい。

2000/01/11

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